「シエラにつつまれて」その3
2024.12.23
「シエラにつつまれて」~ESTAってなにさ?~
2024年春から夏にかけては、本当にたくさんのイベントに出店させてもらったり、たくさんのショップさんにお邪魔させてもらった。お声掛けいただいたり、お願いしたらYESをくれたり、本当にありがたいことです。
この旅で使うサングラス以外の道具は、いつもお世話になっているショップさんやイベントで一緒になるメーカーさんから購入した。道具へのアツい気持ちを直接聞いてそれを使う。テキトーに買って使うより、アツい気持ちを注入していただいた方が、使う私自身もワクワクするから。
仕事でイベントへ行ったり、仕事でショップさんへ行ったり、サラリーをもらいながら道具を調達する。サラリーマンでよかったと感じる瞬間である(もちろんギアの購入は実費である)。
そして、アメリカ行きの辞令と出張という名のショップ巡り。
サラリーマンにとっては、上司の決定は絶対なのです(本当に感謝しかないです)。
出張の合間の休日は、積極的に体を動かし道具もテストした。徐々に自分の身の回りが整ってきた。先に行っている方々から情報をいただきつつ道具の精査をしていく。あとは微調整。
ロングディスタンスハイキングの旅では軽くがセオリーのような気もするが、一応商品撮影(お仕事)をするということでカメラはしっかり持っていくことにした。軽くて丈夫とウワサの某HMG社のカメラバッグを併せてなんと1.7kg(正直重いが、仕事道具としてケチりたくなかったもののひとつ)。これさえなければザックは買わなくてもよかった気もするが、カメラは絶対だしふわふわした気持ちを鎮めるためにザックも新調。
みなさんもわくわくするトリップ前には、全部の道具を新調しますよね?
なにかと理由をつけて道具を新調しますよね?
あるあるですよね?
そして7月も半ばに差し掛かり、白馬でのOMM BIKE、北海道でのE.Z.Oとイベントが続いた。このような楽しいイベントが続くとイツメンたちと毎週のように会うことになる。
そのイツメンの中には”スーパーアドバイザー”のマサシ氏もいるわけだ。マサシ氏とは2023年のオフグリで一緒にラーメンを食べてから交流が深まり、次の冬には一緒に北海道でスキーもした。このときは帰りのフライト時間が迫っているにも関わらず、スキーがしたいというわがままな私たちを出発時間ピッタリに駅まで送り届けてくれた本当にナイスガイな漢。
なぜマサシ氏が出てくるかというと、あれはE.Z.Oでだらだら話をしていたときのこと。
マ「ESTA申請したん?」
私「なにそれ?」
マ「ESTA申請してないとアメリカ入国できへんで。」
私「そんなん聞いてないですよ!」
マ「先々週(OMM BIKEのとき)もその話したやん!」
ESTAとはアメリカに入国するために必要な電子渡航認証システムのこと。
私は先々週マサシ氏からしっかり聞いていたのだが、私はカリフォルニアの公共交通機関の名前「Eastern Sierra Transit Authority(略称ESTA)」と勘違いしていた。現地のバスのチケットはしっかりとっていたから、それと勘違いして問題なしとそのときは答えていた。
この時点で8月3日正午過ぎ、出発は8月7日。申請の手続きに72時間かかるらしい。
マジでやべぇ…
お客様には大変申し訳ないことをしたが、接客もせずに慌ててボスとESTAの申請を行った。ボスのご家族の協力もあり、結果として次の日には手続き完了のメールが届いて事なきをえたが、マサシ氏のその一言がなければこの旅も始まることもなく、平穏なお盆休みを今年も迎えていたことだろう。
リアリーリアリーサンクス、マサシさん。
text by タカハシ サタヤ